核時代の想像力

大江健三郎著のこの本をヒロシマ・ノートや芽むしり仔撃ちとともに読んだのは20歳前後のころだから40年前。他の本の中身は忘れたが、この本『核時代の想像力』で、核爆弾は弓矢や鉄砲と違って目に見えない、目に見えるのは発射『ボタン』だけ、だから、その実態を見る心眼(想像力)が要るのだ・・・ということが繰り返し主張されていたような気がする。
原子力発電所が壊れた時に放出する放射線も目に見えない。
FUKUSHIMA DAIICHIは、チェルノブイリーに次ぐ規模の原発事故だと言われ出したが、実態はまだよくわからない。よくわからないのだが、あの建物を誰も愛していないのはよくわかる。「・・・という報告を受けている」としか言えない人たちで遠隔操作されている建物のことを、心眼をよく働かせながら見続ける必要がある。