個別面談


再開発コーディネーターの業務である。
第一週は昨日までの3日間で11人の方とお会いした。不動産鑑定事務所の中堅の鑑定士と2人で地区内の地権者1人づつ(ご夫婦、親子で臨まれる方もおられる)各1時間ほど説明し意向をお聴きするという作業だ。
このような仕事を35年間やっているが、土地や建物といった財産を一元的に金銭に換算するということにどだい無理があるという思いはつのるばかりだ。個々の店の努力が地区の立地条件を形成しそれが地価に反映されるわけだが、その根本である個々の店の努力とは無関係に地価が荒れ狂う。立地も荒れ狂い空き店舗は急増する。放置してもなにも解決しないのだが、再開発に踏み込むと最小コストでやっている生業が成り立たなくなる。進んでも地獄、退いても地獄。
なので、しばし金額の話は脇へ置いて、地区の歴史、というより面接者の記憶の中の街の様子をお聴きしたりする。そんななかから一元的金銭換算ではない、地区固有の解決策が見出せないかと思う。
来週も3日間、面接は続く。