図表と楽譜

山鹿出張の帰りに上通並木坂にある熊本大学まちなか工房に立ち寄り学生たちとの都市班ゼミに参加。ちゃんとした図表を作るにはどうしたらよいかの話題になったので、図表とは何かという根源的な問いが帰路、頭をよぎった。自分が毎日必ず使っているのが図表、時々使うのが建築図面、類似してるがなんとなく気になっているのが音楽家が使う楽譜。音楽家はたとえば、♪ミファラソファミレソドレミファミレ(ベートーベンSYN6番という音符を読むとあるエモーションとともに設計された音を作り出す。私の作った投資計画の表を見て事業組合の方々もあるエモーションをともなって行動に移ってくれるようにと毎日願いながら作業をしている。自分はおそらく建築図面の制作過程(設計行為)を熟知しているので、会計士が決算書を作るのとは異なるエモーションを持って図表を作っているようだ。感情を抜きにしても、エスキス(下絵)作業や、世界で一つしかない図表を作るという意識が自然に働く。だから、建築を学んだ学生は、事務的にではなくもっとクリエイティブに図表を作ろうぜ、と次回のゼミで言うことにしよう。